よくある質問(てんかんの方とそのご家族向け)

1. てんかんでは、COVID-19にかかりやすくなりますか?

概して、一般の方と比べててんかんの方で感染リスクが高まるするという根拠は現時点でありません。

薬で発作が抑制されている方や、発作がたまに起こる程度で、てんかん以外に健康上の問題がない方では、危険性が高まることはありません。

ただし人によっては、てんかんが何らかの症候群の一部として、あるいは他の疾患に関連して起こっている場合があります。このような方には、てんかんに加え、他の健康上の問題があるかもしれません。もし、このような健康上の問題が免疫力に影響する場合、感染するリスクが高まることがあります。免疫力低下のある方、ご高齢の方、さらには糖尿病やがん、高血圧、心疾患、慢性的な肺疾患など、何らかの長期的な疾患をお持ちの方では、感染リスクが高まります。

発作がコントロールされていない方で、特に発熱や感染症で発作が誘発されやすい場合、感染時に発作が増える可能性はありますが、これまでのところそのような根拠はでていません。てんかんの方にとって最も大切なことは、いつものお薬の内服を継続し、飲酒、睡眠不足など、発作の誘因となることを避けることです。

2. てんかんでは、COVID-19にかかった時の合併症のリスクは高まりますか?

免疫不全のある方や、現在進行中の医学的問題のある方では合併症のリスクが高まる可能性があります。米国疾病対策予防センター(CDC)は、COVID-19の重篤化リスクを増加させうる疾患の一つにてんかんを挙げています。おそらく慢性の神経疾患に該当するためです。英国では、特にてんかんを特定はしていませんが、慢性の神経疾患をもつ方を「リスク」群の一つに挙げています。

3. 抗てんかん薬によって、COVID-19にかかるリスクやCOVID-19の合併症のリスクが高くなることはありますか?

いいえ。抗てんかん薬の内服で感染のリスクや重篤な合併症のリスクが高まるという根拠はありません。

4. てんかんの方がCOVID-19にかかったら、発作が悪くなったり増えたりすることがありますか?

これまでの情報からは、てんかんの方が感染しても、多くの場合発作が悪化するリスクは低いことが示唆されています。とはいえ、一般的には体調が悪化し、特に発熱がある場合には発作が増加することがあります。病気では体に負担がかかりますが、その負担は発作を増加させるリスクともなります。

5. 自分がCOVID-19にかかっているのではないか、と心配な場合はどうしたらよいですか?

もしあなたがCOVID-19ではないか?とご心配な場合は、かかりつけ医やお住まいの国の新型コロナウイルス感染対応窓口へご相談ください。
COVID-19で最も多い症状は発熱と乾いた咳です。大半の方は軽い症状のみで自宅療養で回復します。誰かと住んでいる場合は、その方からできる限り離れてお過ごしください。ウイルスを他の方にうつさないために、その家に住んでいる方全員が2週間(14日間)自宅待機してください。
もし下記の症状がある場合には、直ちに医療機関にお問合せください。

  • 呼吸困難
  • 胸部の持続する痛みや圧迫感
  • 口唇や顔色が青みがかっている

6. もし抗てんかん薬が無くなりそうになったら、追加の薬はどのようにもらえますか?

お住まいの地域の医師や病院で、いつも通りに処方をしてもらえるはずです。主治医がいつもより長めに処方できる場合があるかもしれません。現時点で抗てんかん薬が不足しているという事実はありません。

7. もし発作や発作群発が起きたら救急外来へ受診すべきですか?

救急外来はCOVID-19のために混雑していたり、COVID-19の症状をもつ方が待っていたりする可能性があります。多くの救急外来ではCOVID-19の症状のある方は、そうでない方から隔離しています。しかし、できれば救急外来への受診は避けることをお勧めします。もし命を脅かすような緊急事態ではないにしても、医師の診察が必要と思われる状況であれば、まずはかかりつけ医に電話でお問い合わせください。

かかりつけ医に確認して、どのような場合にどこの救急外来を受診すべきか明確にしておくといいでしょう。自宅で緊急時用の薬をもっている方は、いつそれを使うべきか、また、使っても発作が続く場合、いつ救急外来を受診すべきか明確にしておいてください。

強直間代発作(けいれん症状を呈する発作)の持続時間は、多くの場合2-3分以内であり、救急搬送や病院受診は必要ありません。

以下のような場合は医療機関や病院での診療が必要です

  • 強直間代発作が5分以上続く場合、または群発しているが緊急用の薬をお持ちでない場合
  • 水の中(風呂やプール)で発作が起きた場合
  • 発作後の症状(発作後もうろう状態など)がいつも以上に長引く場合や、回復しても様子がおかしい場合
  • 発作が起きて、危険性のある怪我を負った場合

8. 治験に参加しており、治験薬を内服しています。何かすべきことはありますか?

受診予定については、電話やビデオ診療で行われるかもしれませんが、そのお薬は続けてください。また、血液検査が必要な場合は、自宅に近い地域で行うことがあります。それらについては、あなたの観察を行っている病院が手配します。また、継続して処方が必要な場合は治験薬の配達を手配してくれるかもしれません。もしあなたが何かの理由で入院した場合は、入院した病院に治験薬を内服していることをお知らせください。

9. COVID-19にかかった場合、安全でない解熱剤もあるという注意書きを読みました。これは事実でしょうか?

イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、その他の非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は痛みや発熱を軽減しますが、炎症反応も弱めてしまいます。別の薬で、パラセタモール(またはアセトアミノフェン)は痛みや発熱を軽減しますが、炎症反応には影響しません。非ステロイド性抗炎症薬による感染の重症化リスクに関する懸念が出回っていますが、これを裏付ける明確な根拠はありません。

発熱や体の痛みがある場合は、規定の用法・用量に従い、いずれかの薬を内服することは可能です。

カルバマゼピン(あるいはフェニトイン?)を内服している方で、解熱剤を数日以上連用する必要がある場合は、かかりつけ医にご相談ください。

10. ここに載っていない疑問がある場合はどのようにしたらよいでしょうか?

かかりつけ医へお電話ください。多くのクリニックや定期の受診は、中止ではなく、電話やビデオ診療に変更されているかもしれませんが、主治医や代わりのスタッフが電話でご質問にお答えすることができるはずです。

詳しい情報は下記のリンク先からも入手可能です。

Epilepsy Foundation of America

American Academy of Neurology

UK Epilepsy Society

World Health Organization (WHO)

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